もみじの本屋   円居挽

『クローバー・リーフをもう一杯 今宵、謎解きバー「三号館」へ』

クローバーリーフをもう一杯
『クローバー・リーフをもう一杯 今宵、謎解きバー「三号館」へ』 (角川書店)
著:円居挽(まどいばん)

京大法学部の新入生、遠近倫人(とうちかりんと)が本作の主人公。
遠近は賀茂川乱歩という、主に京都市内を歩き回ること目的としたサークルで、二回生の友人に誘われたこともあり所属している。

同サークルには同じ一回生で遠近が片思いしている、不思議なことが大好きな青河さんも所属している。
遠近や青河さんはことあるごとに謎に出くわすのだが、その解決には京大キャンパス内のどこかで営業しているというバー「三号館」でカクテルを飲むことでスルスルと解決していく。

魅力的なのは「三号館」のマスター、蒼馬美希と遠近たちとの会話ややりとりである。

「クローバー・リーフをもう一杯」、「ジュリエットには早すぎる」、「ブルー・ラグーンに溺れそう」、「ペイルライダーに魅入られて」、「名無しのガフにうってつけの夜」、5話の短編連作からなっており「ブルー・ラグーンに溺れそう」は書下ろしである。

読んでいると、それぞれの話に出てくるカクテルが飲みたくなってくるが5話目の名無しのガフは家でも簡単に作れるカクテルであり思わず試したくなる。

遠近の恋愛にイライラしながらも気軽に楽しく読める一冊である。





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『日曜は憧れの国』

叫びと祈り
『日曜は憧れの国』 (創元推理文庫)
著:円居挽(まどいばん)


学校も性格も全然違う中学生の女の子たち4人が、四谷のカルチャーセンターの料理教室で偶然同じ班に。
バラバラな4人だが、互いに自分にないものをもつ者同士どこか引かれあう。
そんな4人がカルチャーセンターで遭遇する出来事の謎解きをしていく。

推理小説であり青春小説でもあるが、雰囲気的にはラノベチック(というと語弊があるかもしれないが)であり、どちらも少々軽い印象をうけた。
単純に4人の成長には好感が持て、肩の力を抜いて安心して先を読み進めることができる。

個人的には好みの内容でありとても楽しく読むことができたが、濃い内容を求める人にはおそらく物足りないだろう。

また、ラストがいささかあっさりしすぎているとは感じた。
これはもしかすると著者が続きを書くことも考えていて、わざとこういう終わり方にしたのかもしれないが。





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