もみじの本屋   梨木香歩

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『僕は、そして僕たちはどう生きるか』

僕は、そして僕たちはどう生きるか『僕は、そして僕たちはどう生きるか』 (理論社)
著:梨木香歩

この本は主人公であるコペル君(14歳)が書いたものという体をなしている。
内容は連休初日の一日の出来事である。

兵役、兵役拒否、ボーイスカウト、自然保護と開発などの話がでてきて、最終的には一人と群れ(個と集団)というテーマについて描かれている。

梨木香歩の作品としては、一つ一つの事象に対する詰め方が甘いと感じたが、14歳の少年が書いたことということで、敢えて問題を単純化して問題提起することにより読み手に考えてもらおうという意図があるのではと思うのは考えすぎだろうか。

出てくる登場人物も癖のある人物ばかりで、共感できる人もできない人もいるだろう。それでも、それが最終的な群れを形成し、その群れに飛び込むも飛び込まないも読者に委ねてくれている。

短い作品なのでサクッと読めるし、また読むことでいろいろと考えさせられる作品となっている。



以下は個人的備忘録として。

【Read More】

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コミュニティ( 本・雑誌 | ブックレビュー

『蟹塚縁起』

蟹塚縁起『蟹塚縁起』 - 絵本 -
文:梨木香歩 絵:木内達朗 (理論社)



「あなたがその恨みを手放さぬ限り。」




真夜中、蟹の行列が家の床下を通って隣りの山の沢の方へ移動していた。

とうきちはおどろきあきれて後をついて行く。

その先には。

とても静かなそれでいて力強いと思わせる話だった。

それに、その地に脈々と流れるものも感じさせる。




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コミュニティ( 本・雑誌 | 絵本

『ペンキや』

ペンキや『ペンキや』 - 絵本 -
文:梨木香歩 絵:出久根育 (理論社)

しんやというペンキやの話。
ペンキ塗りはお客の注文の色をつくり出さなければならない。
それがけっこうむずかしい。

しんやのお父さんもペンキやだった。
お父さんはしんやが生まれる前にフランスに渡り、しんやと一度も会うことなくフランスで亡くなった。
お母さんが言うには、フランスの芝生の綺麗な公園の中にあって「不世出のペンキや ここに眠る」と書いてあるのだそう。

しんやはお父さんの墓をたずねに行きたくなり船に乗り込む。
そこでユトリロの白で船を塗ってくれと頼まれる。

ユトリロの白……喜びや悲しみ 浮き浮きした気持ちや 寂しい気持ち 怒りやあきらめ みんな入ったユトリロの白 世の中の濁りも美しさもはかなさも

絵も文も静けさや物悲しさを運んできてくれ、心穏やかな気持ちにしてくれる。
読み返すたびに、すとんとはまり込むような、心に馴染む絵本だった。


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コミュニティ( 本・雑誌 | 絵本

「『秘密の花園』ノート」

秘密の花園ノート「『秘密の花園』ノート」 (岩波ブックレット)
著:梨木香歩

一言で言うならば『秘密の花園』のガイドブック。

『秘密の花園』は庭と再生の物語である。そう書くだけで梨木香歩の作品が好きな人ならば分かると思うのだが、梨木香歩の作品のテーマと大きくつながっている。『秘密の花園』について語るのにこんなにふさわしい作家はそうはいないだろう。

『秘密の花園』は、荒れ果てた庭が甦っていくいく物語であると同時に、主人公のメアリに光がさしていく物語であり、またヨークシャーの屋敷に、コリンに光がさしていく物語である。
そこに梨木香歩らしい切り口で、物語の見どころ、見せ場を本文も引用しながら解説してくれている。
『秘密の花園』を読んだことがある人でも、ない人でも読みやすい本であると思う。

この本を読んだだけでも一通り『秘密の花園』の内容はわかる。まだ読んだことのない人ならば、こちらを先に読むことはネタばれとなるので注意が必要だが、おそらくこの本を読むとその生命力あふれる美しい情景の引用や、メアリやコリンの成長を実際に目の当たりにしたいと思い『秘密の花園』を手に取るのではないだろうか。かくいう私自身も『秘密の花園』を再読した。そして、この本を読んでいたことで感動が深まった。





(関連書籍)
秘密の花園『秘密の花園』
著:フランシス・ホジソン・バーネット (光文社古典新訳文庫)

→ レビュー




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『マジョモリ』

マジョモリ『マジョモリ』 - 絵本 -
文:梨木香歩 絵:早川司寿乃 (理論社)
大地に降り積もった時間(とき)
輝きめぐる季節(とき)
森の奥から招待状が届いた
ちいさな女の子の永遠(とき)が
重なり花咲く桃源郷(パーティ) (帯より)


ある朝、つばきが目を覚ますと机の上にうすいみずいろの折り紙の手紙がおいてあった。

「まじょもりへ ごしょうたい」

空いろの蔓にいざなわれ、まじょもりに入っていったその先でつばきはうすみどりいろの髪の毛の若い女性と会う。そして、その女の人(ハナさん)からお茶に誘われるのだ。

ふたばという少女も交え、3人でヨモギ、カキ、サクラ、ノギクのお茶を飲みながら、御神饌(お供え用のおかし)に生クリームやピーナツバターやジャムをはさんで食べて、お茶会を始める。

同時にしゃべったり、言い合いをしたり、つばきとふたばのやりとりが、なんだか可笑しい。
全体的には、明るくさわやかな雰囲気の中にもどこか静けさを感じる。

また絵が話とすごくマッチしている。全体的に淡い色でいろいろな緑色がたくさん使われていて植物のやわらかさが伝わってくるようだ。
そして輪郭ははっきりしており、「まじょもり」の境界もそれによって絵からも自然と意識させられる。


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