もみじの本屋   関口尚

『プリズムの夏』

プリズムの夏『プリズムの夏』 (集英社文庫)
著:関口尚

第15回小説すばる新人賞受賞作品。掘り下げ方が甘いなと感じる部分はあるが、デビュー作ということを差し引けば十分に楽しめる作品である。

映画好きの高校3年生の二人。映画館で働く女性にほのかな恋心を抱いている。
一方で二人はネットで鬱日記に興味をもつ。
また二人は進路にも悩み、一人は父親のことでも頭を悩ませる。
苦悩と葛藤の中でもひたむきに前へ進もうとする二人には好感がもてた。

個人的に残念だったのが、二人が恋心を抱く松下さん、彼女の人物像がどうも好きになれなかった。
何がと書いてしまうと物語の核心に触れる必要があるので書けないが、どうも彼女の性格や描写に違和感を感じてしまった。

読み終えての感想は少年の成長を描く児童文学に近いものを感じたが、シンプルなストーリーで読みやすくさっぱりとした作品だったなと思う。


amazonのレビューを見るbk1のレビューを見る




  関口尚 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | ブックレビュー