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『白河夜船』

白河夜船『白河夜船』 (角川文庫)
著:吉本ばなな

「白河夜船」、「夜と夜のたびびと」、「ある体験」の3編が収録されている。
「白河夜船」は、奥さんが植物状態にある男性とつきあっている主人公の寺子。寺子は大切な友人であるしおりを亡くしている。
寺子は次第に眠りにとりつかれ、夜と朝の、生と死の、眠りと覚醒の狭間の曖昧な世界に陥っていく。そんな中、会った人は・・・

「夜と夜のたびびと」の主人公は芝美。夜と夜を旅する、ひと所にとどまらず先へ先へ行くやり方を知っているようだった兄芳裕が死に、それ以来、立ち止まっているいとこの毬絵。この毬絵がやはり曖昧な世界に陥っている。
そこに芳裕の彼女だったサラの思い出など様々なことを交えて芝美を中心に描かれる。

「ある体験」は、昔、同じ男性を好きになって争ったライバル春と私(文ちゃん)。二人はいつもいがみ合っていたのだが。私は今は水男とつきあっている。そして春はパリにいるはずだった。しかし春は・・。
3編とも、女性と身近な人の死を描いた話である。とくに前2つは立ち止まっていた女性が再び歩き出す、女性の再生を描いている。
どの話もぬるま湯につかっているようにどこか生暖かく、そしてちょっと切ない、物語である。

余談だが、「白河夜船」という言葉は『いちばん初めにあった海』(加納朋子)のなかに出てきて、そのときに一度調べたことがある。この本は、その言葉がタイトルについていることで興味をひかれ購入した。
「白河夜船」の意味は「ぐっすり寝ていて、何もわからないこと」であるが、これはこの本の内容にとても合っているように思う。

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