『本棚から猫じゃらし』
『本棚から猫じゃらし』 (新潮文庫)
著:群ようこ
本に関するエッセイ集である。といっても単純に本の紹介をしているわけではなく、ある出来事から本に関連させて描いたり、逆に本の内容に関連させある出来事について描いたりしている。
1つのエッセイに1冊の本が登場、20編で20冊の本について触れられるのだが、どれもおもしろい。
芥川龍之介、宮沢賢治、吉川英治、獅子文六、石川啄木などなどさまざまな作家の作品が登場するのだが、病気の正岡子規の姿、石川啄木の結婚後の生活など、その作家の知られざる一面を垣間見せてくれる。
この本には一貫したテーマがある。それは解説でも触れられているが「老いと死」ということである。
それについては解説でかなり言及してあったので割愛するが、一貫したテーマのあるエッセイは著者自身の考え方が深く表れてくるので、同じエッセイでもそれがないものとはまた違った味わいがある。
各話の前に本から引用した文章が書かれてあるのも嬉しい。
エッセイを読む前に一読し、そしてそのエッセイを読み終わった後にまた読んだとき、はじめとは全く違った感慨を得ることだろう。
読む本に迷った時にこの本で、読んでみたいと思う本や作家を捜してみるのもおもしろいかもしれない。
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(関連書籍)『鞄に本だけつめこんで』 著:群ようこ (新潮社)
『本は鞄をとびだして』 著:群ようこ (新潮社)
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