もみじの本屋 2005年04月

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『いちばん初めにあった海』

いちばん初めにあった海『いちばん初めにあった海』 (角川文庫)
著:加納朋子

「いちばん初めにあった海」と「化石の樹」の二編に別れている。それぞれは孤立した話として成り立っているが・・・。

「いちばん初めにあった海」は、はじめ、まるでわけがわからないうちに話が進んでいく。それは読者だけでなく主人公の千波自身もなのである。ところが読み進めていくと、徐々に見えなかったものが見えてくる。
見えなかったものが見えてくるという意味では「化石の樹」もそうであるが、こちらはその意味がすこし違っている。
あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので控えておくが、是非ともその意味を読んで確認してみて欲しい。

ちょっと悪戯っぽく内容の説明をすると、この本は人を殺した二人の女性が救われる様が素敵に描かれている。そして、どちらの話も「母親」というものが大きな一つのテーマである。
いろいろな関係の母と娘が登場するところは一つの見どころであろう。

この本の紹介とは関係がないのだが、作中で「白河夜船」という言葉がでてくる。意味を知らなかったので調べてみた。
辞書によると「[京都を見たふりをしていた者が、京都の白川のことを聞かれて川の名と思い、夜、船で通ったから知らないと答えたということから]ぐっすり寝こんで、何もわからないこと。」だそうだ。
落語かなにかがもとになっているのだろうか?おもしろい言葉だと思うので紹介。

(TBさせてもらったblog)
→ いちばん初めにあった海(HappyTalk & Cooking)
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  加納朋子 トラックバック:1 コメント:2

『優しい歌』

優しい歌『優しい歌』 (岩崎書店)
著:Mr.Children - 詩集 -

Mr.Childrenの曲を好きな人も多いと思うが、その彼らの曲の歌詞集である。この本の初版が2001年12月10日なので、そのころまでの曲だが選曲がとてもいい。
いつもは横書きで見ている文字が縦になるだけで雰囲気もがらりと変わる。また中の写真もきれいで、とてもオシャレな詩集に仕上がっている。
Mr.Childrenの好きな人はきっとこの一冊に魅入られるだろう。 【Read More】

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●マ行の作家 トラックバック:0 コメント:6
コミュニティ( 本・雑誌 | 詩集

『朝霧』

朝霧『朝霧』 (創元推理文庫)
著:北村薫

シリーズ第5作である今回は、「私」は卒業論文を書き上げ、大学を卒業。小さな出版社の編集者として働きはじめる。
この本には「山眠る」、「走り来るもの」、「朝霧」の3編収まっているのだが、そのなかの「山眠る」で田崎先生が「私」にこういう。

「いいかい、君、好きになるなら、一流の人物を好きになりなさい。(中略)本当にいいものはね、やはり太陽の方を向いているんだと思うよ。」 (本文より)

このセリフが心に響いた。また、最後に「私」が本郷先生にいうセリフも好きである。
「走り来るもの」のリドルストーリーや「朝霧」ででてくる「私」の祖父の日記の謎もおもしろい。
このシリーズをずっと読んでいくと点と点が線でつながる瞬間がある。それがなんとも心地よく、そして「ああここでこうつながるのか」と驚かされる。それは一編の話のなかであったり、一冊の本の最初と最後であったり、ときには前作との関連であったりするのだが。
blog「まっしろな気持ち」でましろさんがいろいろと詳しく書いてくれているので、そちらもどうぞ。

→ 朝霧 (まっしろな気持ち)



(関連書籍)
『空飛ぶ馬』 北村薫 (創元推理文庫)
『夜の蝉』 北村薫 (創元推理文庫)
『秋の花』 北村薫 (創元推理文庫)
『六の宮の姫君』 北村薫 (創元推理文庫)
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  北村薫 トラックバック:0 コメント:2

『パイロットフィッシュ』

パイロットフィッシュ『パイロットフィッシュ』 (角川文庫)
著:大崎善生

パイロットフィッシュとは水槽をいい状態に保つために、最初に入れる魚のことである。作中、登場人物の由希子も言っていたが、きれいな響きの言葉だと思う。
主人公の山崎は編集者の中の編集者でとしてアダルト雑誌の出版社につとめている。そんな彼は、過去の出来事や言い放った言葉や出会った人たちの記憶が決して消えることがないということに考えをめぐらせていく。
表紙も含め全体的にとても透明感がある。また良くも悪くも輪郭が曖昧である。細かいところを気にしなければ、よい作品であると思う。
少し性的描写を含んでいるので抵抗がある人はご注意を。

余談であるが、心に残ったセリフを一つ。
当時の山崎の彼女由希子が紹介してくれたバイト先、そこの店長のナベさんがこんなことを言っていた。
「飲食店の善し悪しはいかにおいしく水を飲ませるかやと、わしは思っとる。ただの水を、きれいなグラスとちょうどいい冷たさで出す。水さえおいしく飲めれば料理だって酒だって何だっておいしく感じる、そういうもんやないかなあ。……」
なぜだかわからないが、このセリフがこの作品の中で一番心に残った。

(TBさせてもらった記事)
→ 大崎善生【パイロットフィッシュ】 (ぱんどら日記)


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(関連書籍)
アジアンタムブルー『アジアンタムブルー』
著:大崎善生 (角川文庫)
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『雨やどりはすべり台の下で』

雨やどりはすべり台の下で『雨やどりはすべり台の下で』 (偕成社文庫)
著:岡田淳 - 児童書 -

スカイハイツマンションに住む子どもたちが公園で遊んでいると、空から雨がぽつりぽつり。みんなはすべり台の下のトンネルに逃げ込んだ。
学年もばらばらな子どもたちが、ひとり、またひとりと雨森さんにまつわる話をはじめる。いつも無口で人づきあいもまるでなし、黒っぽい服を着てパイプをくわえている雨森さんだけど、実は魔法使いなのかもしれない。
どの話も読み終えた後になんだか優しい気持ちになれる、ちょっと不思議な話である。

関連記事 → 岡田淳 『雨やどりはすべり台の下で』 (東海雑記)
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