もみじの本屋 2005年09月

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『かわいい。』

かわいい。『かわいい。』 (新潮OH!文庫)
編:シンラ編集部

カバやインドゾウなど動物園でおなじみの動物から、表紙にもなっているオコジョやガラパゴスアシカなどめずらしい動物までいろいろな動物が登場。
どの動物もとてもかわいらしく、ただただ眺めているだけで満たされる一冊。

雑誌「シンラ」(廃刊)に掲載されたものから抜粋・加筆されたものだけあって、その動物に関する文章の方もおもしろい。
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●共著/その他 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | ペット・動物の本

『夏の猫と贈りもの』

夏の猫と贈りもの『夏の猫と贈りもの』 (ハルキ文庫)
著:谷村志穂

『いつものお茶、いつもと違う猫』の「文庫版あとがき」を読んで、この本を読みたくなり購入。『いつものお茶、いつもと違う猫』以前の谷村志穂のエッセイである。
この本は大きく、「いつか月でビールを」と「本とワープロを抱えて西東」に別れている。「いつか月でビールを」では様々な体験談や雑感などが書かれている。ここを読んで谷村志穂という人物のことが少し見えてくるし、またそのことで、話したこともない人に失礼だと思うが、愛おしささえ感じてしまう。
「本とワープロを抱えて西東」では本の書評や映画について、または旅先でのことなどが書かれている。ここを読んでいると、単純だが、この本読んでみたいなとか、この場所にいってみたいなとかいったことを思う。
そして実際にこの本を読んでから、詩仙堂に行ってみたくなり、行ってきた。
『いつものお茶、いつもと違う猫』を読んだあとにこの本を読んだため、近い将来こんなことは言わなくなるのにとわかる部分もあり、そういう意味でも楽しめた。
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  谷村志穂 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | エッセイ

『からくりからくさ』

からくりからくさ『からくりからくさ』 (新潮文庫)
著:梨木香歩

祖母が残した古い家で、染色の修行中の蓉子(と蓉子が大切にしている市松人形のりかさん)、鍼灸の勉強中のマーガレット、紬の研究をしている紀久とキリムの研究をしている与希子の4人は共同生活をはじめる。その共同生活のなかで様々なことが起こり、また宿世の縁とでもいうべきようなことがわかってくる。そういう場面を読んでいると何度も鳥肌が立った。またそんな事実や出来事から4人が成長していく姿も描かれている。
この作品は読んでいるといろいろと伏線が張り巡らされていたりして、多分にミステリーの要素も含んでいると思う。読んでいると話の中に「大伯母」や「曾祖母」などがたくさんでてきて、すこし混乱してくる。途中、本気で家系図を書こうかとおもったほどだ。
途中、おそらく祖母の家との対比のために‘高層ビルの建築への反対運動とそれを押し切ってすすめられる工事'や‘国道に大型量販店やファミリーレストランのチェーン店、パチンコ店などが延々と続く描写'などがさり気なく、たくさんでてくるのだが、これは一方であわただしい社会への警告のようにもとれる。
さらに個のアイデンティティーや人種の問題までも含まれているので、なかなかに重みのある本である。が、そこは梨木香歩独特のさらさらとした文章でさほど重く感じない。
かなり味わい深い一冊であるが、対象年齢は高いかもしれない。
この本を読むのであれば、順番はどちらが先でもいいと思うのだが、あわせて『りかさん』を読むこともおすすめする。ちなみに時系列の順に読みたいのなら、『りかさん』の「りかさん」、『からくりからくさ』、『りかさん』収録の「ミケルの庭」の順番だ。


(関連書籍)
『りかさん』 梨木香歩 (新潮社文庫)
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  梨木香歩 トラックバック:1 コメント:0

『ぶらんこ乗り』

ぶらんこ乗り『ぶらんこ乗り』(新潮文庫)
著:いしいしんじ

「ぶらんこが上手で、うまく指を鳴らす男のこ。声が出せず、ひとりにおびえ、動物とはなしができる偏屈もの。つくりばなしの得意な、悪ふざけの天才。父さんと母さんの息子、おばあちゃんの孫、指の音の飼い主。もうここにはいない、私の弟。」(本文中より)
そんな弟のお姉ちゃんが、弟の書いたノートをめくりながら、自分と弟の軌跡をたどる。
読んでみると、鏡の迷路に迷いこんだみたいな感覚に陥った。期待と不安とが入り混じっていて、どこか不安定ででもしっかりしている、そんな不思議な感覚。
何ともいえない読後感を味わえる、せつないけれどあたたかい、そんな物語。
文章自体も独特な味があり、もしかしたら苦手という人もいるかもしれないけど、淡々としているので読みやすく、話に引き込まれてしまう。
「まっしろな気持ち」というblogで紹介されていた感想がとても素敵なので、よければそちらも読んでみてほしい。

→ ぶらんこ乗り (まっしろな気持ち)
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  いしいしんじ トラックバック:2 コメント:4

『沙羅は和子の名を呼ぶ』

沙羅は和子の名を呼ぶ『沙羅は和子の名を呼ぶ』 (集英社文庫)
著:加納朋子

10編の話が収められている加納朋子の短編集。それぞれの話のタイトルは下に列挙しておく。
どの話も好きだし、印象に残ってる話は?と聞かれても困ってしまうのだが、いくつか挙げて書いてみる。

「天使の都」は、読んでいる最中はとても不思議な話で、どうなるんだろうとずっと思っていたが、読み終わってみるとすっきりとした印象で、心あたたまる話だった。
「橘の宿」は、どこかで聞いたような、どこでも聞いたことのないようなどこか懐かしい昔話という感覚が心地よかった。
「オレンジの半分」の「半分に切ったオレンジに、一番よく似ているものなあんだ?」というなぞなぞがあり、最後には納得の結末であった。ちなみに「オレンジの半分」は『掌の中の小鳥』とつながりがある話である。
表題の作品「沙羅は和子の名を呼ぶ」については先入観なしで楽しんでほしいので、あえてコメントは避けたいと思う。

この本に収められている作品は全体的にこれ以前の加納朋子の作品とはすこし風合いの違うものだ。もちろん推理小説なので、謎とその謎解きは用意されているのだが、安心しきって読んでいる裏切られてしまう。
これ以上書くと読んだ時の面白みが減ってしまうのでこの辺りに留めておくが、加納朋子ファンの人もミステリファンの人も一読してみる価値のある本だと思う。

あと、本島幸久の解説の「呪文」についての話も、なかなか興味深かった。

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「黒いベールの貴婦人」
「エンジェル・ムーン」
「フリージング・サマー」
「天使の都」
「海を見に行く日」
「橘の宿」
「花盗人」
「商店街の夜」
「オレンジの半分」
「沙羅は和子の名を呼ぶ」
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(関連書籍)
掌の中の小鳥『掌の中の小鳥』
著:加納朋子 (集英社)

→ レビュー

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  加納朋子 トラックバック:0 コメント:3
コミュニティ( 本・雑誌 | 推理小説・ミステリー

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