もみじの本屋 2017年05月

『我ら荒野の七重奏(セプテット)』

我ら荒野の七重奏
『我ら荒野の七重奏』 (集英社)
著:加納朋子


『七人の敵がいる』の続編である。

冒頭では陽子の息子、陽介も小学校の高学年になっている。
そして、紆余曲折がありつつも中学生になり、吹奏楽部へと入部する。

主人公の陽子は働きながら子育てもこなす兼業主婦(ワーキングママ)である。
彼女の男勝りで思ったことは物怖じせず言ってしまう性格から、ついつい周りに敵をつくってしまう。
そんな彼女は、前作では息子の陽介の小学校入学によって、PTAや学童などの活動に奮闘をみせた。

小学校のPTAで苦労させられた陽子だが、中学でもクジでPTA役員をすることに。
だがこの本の中核はPTAではなく、吹奏楽部の保護者会である。

小学校のPTAでの苦労から「動かざること山田のごとし」で、事を荒立てずに行こうとする陽子。
しかし、相変わらずの男勝りで思ったことは物怖じせず言ってしまう性格は、やはりいろいろとやらかしてしまうのである。

そこに前作でも登場した玉野遥や五十嵐礼子、村辺千香も加わり、てんやわんやである。


中学で(力を入れている)部活をしている子を持つ親はこんなにも大変なのかと思いながら、楽しく読み進めることができた。



久しぶりに加納朋子の作品を読んで、一週間の「7」、虹の七色の「7」、「七人の敵がいる」の「7」、そして七重奏の「7」と7でつながる物語をまた1から読み返したくなってきた。
『月曜日の水玉模様』は陽子の高校時代のソフトボール部キャプテンだった片桐陶子が主人公であり(陽子は登場しない)、『レイン・レインボウ』はそのソフトボール部のメンバーたちの群像劇である(陽子の初出となる作品)。





(関連書籍)
tukinosabakuwosabasabato『レインレイン・ボウ』
著:加納朋子 (集英社文庫)

→ レビュー



tukinosabakuwosabasabato『七人の敵がいる』
著:加納朋子 (集英社文庫)

→ レビュー






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