もみじの本屋 2017年08月

『さよなら妖精』

さよなら妖精
『さよなら妖精』 (東京創元社)
著:米澤穂信


学校の帰り道、雨宿りをする外国人の少女と出会う。
ユーゴスラビアから来たという彼女とすごした日々を日記を追うという形で回想する。

彼女や友人らと過ごす中で出てくる日常の謎がちりばめられている。
そして物語全体を通して投げかけられる大きな謎を描いたミステリ小説。
また彼ら、彼女らの成長を描いた青春小説でもある。
古典部シリーズに通じる青臭さがありつつも、ちょっとドライなストーリー。

新装版ということで書き下ろし短編の「花冠の日」も収録されている。
マーヤの話であり、これが加わることでより物語の切なさが増す。





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『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』

ゴースト≠ノイズ(リダクション)
『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』 (創元推理文庫)
著:十市社


高校である失敗をしてしまい、クラスメイトから幽霊として扱われる一居士架(いちこじ かける)
家の火事で架は死んでしまったのだという。
そして時折襲ってくるノイズで周りの音も聞こえなくなる。

あるとき突然、クラスメイトの一人玖波高町(くば たかまち)に話しかけられる。
これまで誰にも見向きもされなかった架に、大きな変化が起こり始める。

最後まで、結末がどう転ぶのかハラハラしながら読んだ。
読んでいて、たしか円居挽のルヴォワールシリーズだったと思うのだが、そこで書かれていた「真相は作者の匙加減次第」という言葉を思い出した。

ロジックの見事さや、あざやかな手品のような謎と謎解きはミステリの醍醐味だが、このハラハラ感もまたミステリの醍醐味なのだと久しぶりに感じさせてくれた本である。





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