もみじの本屋 『博士の愛した数式』

『博士の愛した数式』

博士の愛した数式『博士の愛した数式』
著:小川洋子 (新潮文庫)

物語は家政婦の視点で描かれている。
主要な登場人物は博士、家政婦、家政婦の息子の√(ルート)の3人。
また素晴らしい脇役として博士の義姉。それにあけぼの家政婦紹介組合の存在も重要だ。

博士の記憶はぴったり80分しかもたない。頭の中に80分のビデオテープ一本しかセットできない状態なのだ。
つまり毎日家政婦が家を訪れると初対面の挨拶が繰り返される。そんな博士の服にはメモがぎっしり。

博士はもともと数学の研究者だったので、数学の話題がのぼることが多い。友愛数や完全数、虚数に三角数にオイラーの公式‥。
どの話も魅力的で輝いている。家政婦の息子に√というあだ名をつけたのも博士である。

3人が毎日繰り返される触れあいの中で、お互いにあたたかいものを築き上げていく。そして時々起こる事件に3人は様々なことを感じ、喜び、悲しみ、そして悩む。

淡々と書かれている中での微妙な変化、家政婦の心理的な動きが巧みに描かれる。数学を題材にしたちょっと変わった純文学作品。

(TBさせてもらったblog)
→ 博士の愛した数式(備忘録)
→ 小川洋子『博士の愛した数式』新潮文庫(活字の宇宙へと)
→ 小川洋子『博士の愛した数式』(itchy1976の日記)
→ 『博士の愛した数式』売上No.1に(Aliiyブログ)


(過去の関連レビュー)
→ 『世にも美しい数学入門』


(関連書籍)
『世にも美しい数学入門』 藤原正彦、小川洋子 (ちくまプリマー新書)




  小川洋子 トラックバック:5 コメント:4

コメント

>桜子さん
そうですね、すごく感動的な作品でした。
虚数の説明や1~10を足す方法などの場面がすごく印象に残っています。
映画は見ていないのですが、桜子さんはご覧になりましたか?
なかなか評判がいいようなので、そのうちレンタルで見てみようかと思っています。

2006 10/05 大葉 もみじ 編集


この作品、よかったですねぇ。
ひさびさに目頭を熱くしました。

2006 10/05 桜子 編集


あけましておめでとうございます♪
こちらこそいつもお世話になっています。
littleappleさんのところの本のレビューはとても参考になるので、本選びのときにとても助かっています。
しばらくは今まで通りののんびりな更新になりますが、おつきあいくださいね。
今年もよろしくおねがいします!

------------------------------
TBありがとうございます!
こちらからもTBさせていただきます。

2006 01/02 大葉 もみじ 編集


もみじさん、明けましておめでとうございま~す

昨年は色々と本当に有難うございました。
間違えてお間抜けなコメント残しちゃったり、
たくさん本を教えてもらったり、とご迷惑をおかけしたのにも
かかわらず、いつも良くしてもらって「ありがとう」じゃ
言い足りないくらい。
少しでもお返しできたらいいのだけれど(笑)。

引き続き、今年も遊びに来ちゃいますけれど、
どうかこれからもよろしくお願いします(o*。_。)oペコッ

追★伸
新年のご挨拶に伺ったら見たことのある本が(笑)。
TBさせてもらっちゃいま~す

2006 01/02 littleapple 編集


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