もみじの本屋 『末枯れの花守り』

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『末枯れの花守り』

末枯れの花守り『末枯れの花守り』 (角川文庫)
著:菅浩江

「朝顔」、「曼珠沙華」、「寒牡丹」、「山百合」、「老松」の5つの短編からなる。

この世ならざる美しい面持ちの長世姫、常世姫。彼女たちは、花に想いを託すものたちの花心(カシン)を目当てに「永遠」を説いて、異界へと誘う。
姫君がたから「鬼」と呼ばれおそれられるのは、青葉時実。日照間さまの家臣である彼は五郎、十郎兄弟を従え、花と花心を守る花守りなのだ。

5つの話の中で好きなのは、唯一人ではないものの花心が狙われる「曼珠沙華」。
狐の坊やが、曼珠沙華が咲いたら来ると約束したみねこちゃんという女の子を待っている。
その想いは曼珠沙華に託され、その花心を姫君がたに狙われるのである。
姫君がたも時実も「今回は常とは異なる」というとおり、結末も他の4つの話とは違った形で描かれておりおもしろかった。

解説では夢枕獏が「鏡花の遺伝子」と評し、泉鏡花の物語の属性と同じ属性をもつと書いている。
泉鏡花の作品を読んだことがないので、それについては何とも言えないが、この本の世界観、登場人物、そして文章の端々には「和」の美しさがあふれている。耽美で艶やかな世界はまことに京都出身の菅浩江らしい。
是非、この雅な世界観を味わってみてはどうだろうか。


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  菅浩江 トラックバック:1 コメント:4
コミュニティ( 本・雑誌 | ブックレビュー

コメント

>ディックさん
二ヶ月遅れのお返事、たいへん申し訳ないです。
実は引越しをしていまだにネット環境のない家で生活しています。

さて『末枯れの花守り』ですが、この本は独特の世界観でなんともいえない雰囲気がありますよね。
「老松」のおばあちゃんがとてもかっこよかったですw
気楽に読める本としてたまにこういった本を読むのも楽しいですね♪

2007 04/16 大葉 もみじ 編集


遅くなりましたが、ようやく感想を掲載できました。とりたてて「おもしろい」というのではないけれど、別世界へ導かれ、「ああ…、こういう世界もあるか」という感じでした。
ぼくはラストの『老松』と『曼珠沙華』がよかったと思います。

2007 02/06 ディック 編集


>ディックさん
たしかに『家守綺譚』もこの本も植物のタイトルがついてますよね。でも内容も雰囲気もかなり異なります。
この本では植物よりも、その植物の性をもつ女性たちが目につきます。
そして、その女性たちと青葉の鬼や姫君がたとの会話がおもしろいです。
「和」の方は世界観というよりは着物や、言いまわしなどの細かな部分に感じます。
ちなみに、菅さんの作品は『永遠の森 博物館惑星』もおもしろかったですよ♪

2006 11/30 大葉 もみじ 編集


梨木香歩さんの『家守綺譚』がそうでしたけれど、こういう植物名を表題にされたものは、ついつい読みたくなります。
文庫なら手軽に入手できますし。さっそく「和」の美しさに触れたいと思います。

2006 11/28 ディック 編集


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末枯れの花守り/菅浩江

末枯れの花守り 「朝顔」、「曼珠沙華」、「寒牡丹」、「山百合」、「老松」の5つの短編からなる。本書は「もみじの本屋」の大場もみじ さんが紹介してくださった。 花や木、植物の名前が表題になっていると、ついつい読みたくなってしまう。 それぞれの表題の...

2007年02月06日 ディックの本棚

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