もみじの本屋 『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』

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『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』

ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』 - 絵本 -
文:梨木香歩 絵:出久根育 (理論社)

悲劇的なワニの
幸福について
ワニが本当に目指したものは……?(帯より)


いばりんぼのワニがあるときカメレオンと会う。カメレオンは爬虫類だからワニと自分は仲間だという。そしてそんな自分を食べるのかと問うわけである。ワニは自分がなにものかを他のものから教えてもらう不思議な感覚を味わいながらも「世の中には、自分と、自分でないものがいるだけなんだ」という結論にいたり、カメレオンをパクッと呑み込んでしまう。

それからワニは母親に仲間について相談しにいく。しかし、母ワニから自分の産んだ卵から出てきた子ワニとのつながりについて言われ、母ワニの考え方は古いと思う。そこで次にライオンのところに相談にいくのだが。

bk1の書評にある著者コメントで、梨木香歩は「他者との関係を結ぶことも切ることも出来ないワニの宿命的な葛藤を、何とか昇華させてあげる道はないものだろうか」と書いているが、この本の結末は、ある意味では見事に昇華された一つの形であると思う。ただ、その怖さも感じる。あくまで‘一つの形’なので、読み終えた後には、ワニに示してあげられるような他の道も考えてみたい。

出久根育の絵だが、ワニ、ライオン、カメレオン、ほかの動物たち、ジャングル、草原、どれも力強く、圧倒的な存在感がある。
いろいろなところに動物が描かれていて、それを探してみるのも面白い。最後のページでは母ワニとカメレオンもみつけることができる。

読む人によって思うことはいろいろだろう。自分を省みてみたり、現代社会について考えてみたり、あるいはワニが幸せだったのかを問うてみたり、物語に関わってこない動物の無関心に目を向けてみたり、命について考えてみたりと。
噛みしめれば噛みしめるほど、いろいろな味があじわえる素敵な本だと思う。


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