もみじの本屋 『ぬしさまへ』

『ぬしさまへ』

ぬしさまへ『ぬしさまへ』 (新潮文庫)
著:畠中恵

『しゃばけ』に続く、シリーズ2作目。
前作は長編だったが、今作は6つの話からなる連作短編である。

主人公はもちろん、体調を崩しては寝込んでばかりいる若旦那の一太郎であり、今作でも十二分に活躍する。
しかし、他にも、「空のビードロ」では、前作で若旦那が奮闘しているときに松之助に何が起こっていたのか、何をしていたのかということが描かれていたり、「仁吉の思い人」ではタイトルのとおり手代の仁吉とその思い人との話が書かれていたりと、バラエティーに富んだ一冊となっている。

「虹を見し事」という6つ目の短編では、一太郎が幼馴染みの栄吉のいる隣の菓子屋三春屋にこっそりと出かけて帰ってくると、いつもは其処彼処にいるはずの妖怪たちの姿がない。それから一太郎には、夢なのか現実なのかわからない不思議なことがおこる。
6つの短編の中で印象的だったのは上にあげた2つであったが、この「虹を見し事」がストーリーとしては一番好きである。この話は、読み終えたときとても切ない気持ちになってしまった。それとともに一太郎がこれからどんどんと成長していき、恋をするような話が描かれるのではないだろうかという期待もさせてくれた。

思わず続編にも期待が膨らんでしまう。



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(関連書籍)
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著:畠中恵 (新潮文庫)
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→ レビュー

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