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『日曜は憧れの国』

叫びと祈り
『日曜は憧れの国』 (創元推理文庫)
著:円居挽(まどいばん)


学校も性格も全然違う中学生の女の子たち4人が、四谷のカルチャーセンターの料理教室で偶然同じ班に。
バラバラな4人だが、互いに自分にないものをもつ者同士どこか引かれあう。
そんな4人がカルチャーセンターで遭遇する出来事の謎解きをしていく。

推理小説であり青春小説でもあるが、雰囲気的にはラノベチック(というと語弊があるかもしれないが)であり、どちらも少々軽い印象をうけた。
単純に4人の成長には好感が持て、肩の力を抜いて安心して先を読み進めることができる。

個人的には好みの内容でありとても楽しく読むことができたが、濃い内容を求める人にはおそらく物足りないだろう。

また、ラストがいささかあっさりしすぎているとは感じた。
これはもしかすると著者が続きを書くことも考えていて、わざとこういう終わり方にしたのかもしれないが。


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  円居挽 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | 青春小説

『叫びと祈り』

叫びと祈り
『叫びと祈り』 (創元推理文庫)
著:梓崎優(しざきゆう)


久しぶりに推理小説でも読もうと何気なく手に取った一冊。
選ぶときにネタバレにならない程度にと思いながら軽く解説に目を通した。

第五回ミステリーズ!新人賞を受賞した「砂漠を走る船の道」に関する以下の記述を読んでとても興味をひかれた。
「砂漠を走る船の道」ではサハラ砂漠を行くキャラバンで殺人が起きる。隠れる場所もない広大な砂漠を密室に仕立てあげた点、犯人を特定しやすい少人数のグループ内で人を殺す動機の不可解さで読ませる。 (解説より)


「砂漠を走る船の道」をはじめ5つの連作短編は、いずれも異国、異文化の価値観や倫理観などに戸惑いを覚えつつも先が気になりどんどんと読まされる。(最後の「祈り」だけはやや趣向が異なるが。)

主人公の斉木は海外の動向を分析する雑誌を発行する会社に勤めている。7か国語を操れる斉木は海外への取材も多く、年に100日近くを海外で過ごしていた。そんな斉木が経験した出来事が本書の物語のメインである。

推理小説であるが、解説を読むと著者はトリック以外の物語の部分も重視しているようで、「トリックが開陳されたことで物語性の部分が花開くものが、自分の中では理想ですね」と述べている。

すこし狙いすぎかなと思うような状況やトリックもあるが、そこは新人であり、またフィクションならではと割り切って読むのがいいかと思う。

とても面白く読むことができたので、別の作品も是非読んでみたい。
とりあえず次は『リバーサイド・チルドレン』かな。




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●サ行の作家 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | 推理小説・ミステリー

『チーズはどこへ消えた?』

チーズはどこへ消えた?『チーズはどこへ消えた? Who Moved My Cheese ?』 (扶桑社)

著:スペンサー・ジョンソン(Spencer Johnson, M.D.) 
訳:門田美鈴


この物語に登場するのは―

  ネズミのスニッフとスカリー、
  小人のヘムとホー。

2匹と2人は「迷路」のなかに住み、
「チーズ」を探します。

「チーズ」とは、
私たちが人生で求めるもの、
つまり、仕事、家族、財産、健康、
精神的な安定……等々の象徴。

「迷路」とは、
チーズを追いもとめる場所、
つまり、社会、地域社会、家庭
……等々の象徴です。

(以下略)

            (そで より引用)


ネズミは単純さの象徴であり、スニッフはいち早くチャンスをかぎつけ、スカリーはすぐに行動を起こす。
小人は複雑さの象徴で、ヘムはいっそう事態が悪化しないかと憂慮し、ホーはもっといいことがあるに違いないと未来を信じる。

全体を通してのテーマは変化があったときに、その変化に対して憂慮したり深く考え込まないで、その変化に応じた行動をするべきだということ。
変化=悪いことではなく、変化=チャンスだととらえるべきだということである。

たしかに変化が起きたときに、それに対応せずにいると悪い方向へいくことも多いだろう。
またその変化をマイナスにとらえず、チャンスとしてとらえるプラス思考は、なにか物事を成すときに重要な思考の一つだと思う。

ただ、積極的に変化に対応していく姿勢は、個人的には安定をますます壊す恐れもあると考えてしまう。
こういう考えはヘム的であり、本書のなかでは否定的に扱われているが……。
変化への対応の仕方次第で、事態は悪化していくこともあるだろう。
その変化をどこまで視野を広げて見られるかということにかかってくるように思う。

『バターはどこへ溶けた?』を先に読んでいるためか、残念ながら全体的に共感できる部分が少なかった。
こちらを先に読んでいれば、また違った感想だったかもしれないが、どちらかというと『バターはどこへ溶けた?』の方が共感する箇所が多かった。

とはいえ、いま変化のただなかにいる人(職を失ったり、家族が増えたり、なにかトラブルを抱えていたり)には、思考を切り替える機会になるかもしれない一冊だと思うので、気軽に読める内容だけに一度読んでみてはいかがだろうか。



(関連書籍)
バターはどこへ溶けた?『バターはどこへ溶けた?』
著:ディーン・リップルウッド (道出版)

→ レビュー



『チーズはどこへ消えた?』『バターはどこへ溶けた?』どちらがよい本か?『チーズはどこへ消えた?』『バターはどこへ溶けた?』どちらがよい本か?
著:ダリオ・マリネッティ (データハウス)

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●外国人作家 トラックバック:1 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | ブックレビュー

『ツキを呼ぶ魔法の言葉』

ツキを呼ぶ魔法の言葉
『ツキを呼ぶ魔法の言葉  魔法使いのプレゼント』 - 絵本 -
原話:五日市剛 文:ほしのひかり 絵:古山拓 (マキノ出版)


いつも、不満や文句をいい、平気で人の心を傷つけてばかりいるツヨシが、アジアのずっと西にある国を旅する物語だ。
しかし、ツヨシが行った年は数十年に一度の大寒波で、しかも空港で財布を無くしてしまう。

安宿を転々としていたツヨシだが、ある町で「よかったら私の家にきませんか」とおばあさんに声をかけられる。
魔女のように怪しいおばあさん、怖くなって断るのだが……。

これさえ言えばだれでもツキっぱなしになる魔法の言葉。
読むとすぐにでも使えるその言葉。
ただ、使い方が少し変わっている。
読むと思わず今日からでも実践してみたくなってくる。

内容はシンプルだし、絵本なのでもちろん子どもが楽しめるような絵や文であるが、大人も十分に楽しめる内容だと思う。

この物語は、五日市剛のイスラエルでの体験がもとになっているそうで、『ツキを呼ぶ魔法の言葉・講演筆録』という小冊子は多くの人に読まれているらしい。


(関連書籍)
ツキを呼ぶ魔法の言葉『ツキを呼ぶ魔法の言葉  不良少女の家庭教』 - 絵本 -
原話:五日市剛 文:ほしのひかり 絵:古山拓 (マキノ出版)



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●ア行の作家 トラックバック:0 コメント:0
コミュニティ( 本・雑誌 | 絵本

『バターはどこへ溶けた?』

バターはどこへ溶けた?『バターはどこへ溶けた? Where Has My Butter Gone ?』 (道出版)
著:ディーン・リップルウッド 絵:吉沢深雪

始めに和尚の語りがあるように、内容に仏教的な思想を色濃く感じる。
内容は二匹のネコ(タマとミケ)と二匹のキツネ(マイケルとジョニー)がバターを探す話である。
バターはネコとキツネにとって一番のごちそう、感心ごとである。
寓話的であり、明らかにネコもキツネもバターも比喩的に用いられている。

普通に読むとバターを「お金、名声、権力」などと置き換えて読みたくなるが、少し幅を広げて「バター=幸せ」として読んだ。
そして思ったのが、幸せを追い求めることは実は不安や恐怖を追い求めることであり、幸せとはすでにあるものを見つめることなのだなあということ。

ただ読み方によっては夢や目標などに向かって努力するということに対し否定的であるので、それはなんだか違う気もするなあとも思った。

気軽に気楽に読めるのに、自分の生き方について考えさせられる本であり、また読み終えるとなんだか落ちついた気持ちになれる本である。




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